【危険回避】マラソン初心者が陥りやすい「オーバーペース」の判断基準と対策
マラソンに挑戦する初心者にとって、レース当日の高揚感や、練習の成果を試したいという意欲は大きな推進力になります。しかし、その「頑張り」こそが、完走を阻む最大の敵となることをご存知でしょうか。
あなたが最も警戒すべきは、周囲のランナーのペースにつられたり、「まだ体力がある」という根拠のない自信からくる「オーバーペース」の現実です。
レースの序盤で「思っていたより走れる!」と感じるのは、単なる錯覚かもしれません。心肺機能がまだ順応しきれていない状態でペースを上げてしまうと、後半に急激なエネルギー切れや、体に大きな負担がかかります。
その結果として招くのは、単なる失速だけではありません。
- ⚡️ 怪我のリスク: フォームが乱れ、膝や足首に過剰な負担がかかる
- ⚠️ 途中棄権: スタミナが尽き、ゴールを目前にして歩き出す、あるいはリタイアせざるを得なくなる
- 🔥 燃え尽き: 初めてのマラソンが苦痛な思い出となり、次への意欲を失ってしまう
安全で、楽しく、そして目標を達成するためには、この「危険な落とし穴」を正しく認識し、冷静に自分のペースを見極めることが不可欠です。
🚨危険なサインを見逃すな!マラソン初心者のオーバーペース判断基準

マラソンを安全に完走するためには、体から発せられる「オーバーペースの警告サイン」をいち早く察知し、ペースを調整することが極めて重要です。ここでは、初心者がレース中・練習中に判断すべき、具体的な基準を解説します。
体からのSOS!自覚症状でわかる判断基準
自分の感覚が最も重要なセンサーです。これらの症状が出たら、すぐにペースダウンを検討してください。
- 息切れのレベル:
- 隣のランナーに話しかけられない、あるいは質問されても「うん」としか答えられない状態は、心肺に大きな負荷がかかっている証拠です。ランニング中は、「ハァハァ」という息切れはあるが、簡単な会話はできるレベル(目安:ニコニコペース)を維持しましょう。
- 心拍数の異常:
- 心臓がドクドクと激しく打つ「心臓が飛び出しそうな感覚」や、胸に苦しさを覚えるのは危険なサインです。体が処理できる以上のスピードで血液を送ろうとしている状態であり、このまま続けると急激な疲労につながります。
- 足の重さ:
- まだレースの序盤や中盤なのに、脚が鉛のように重い、または自分の意図通りに体のコントロールが効かないと感じたら、すでに筋疲労が許容範囲を超え始めています。特にハムストリングス(太ももの裏)やふくらはぎに強い張りを感じる場合は、大きな怪我につながるリスクがあります。
客観的な数値でチェックする判断基準
ランニングウォッチやGPS機器を活用し、感情に流されずに冷静にペースをチェックしましょう。
- 予定していたタイムより明らかに速いラップが続く:
- 事前に立てた「目標ペース」(例:1kmを7分00秒)に対して、最初の数キロのラップが5秒以上速い(例:6分50秒を切る)場合は、ほぼオーバーペースです。貯金をしようと無理に速く入っても、必ず後半にそのツケが回ってきます。
- 心拍数が最大心拍数に近い数値で推移している:
- ランニングウォッチで表示される心拍数が、あなたの最大心拍数(目安:220-年齢)の90%以上で推移している場合、非常に危険な領域です。安全なマラソンペースは、通常この数値よりも低いゾーンで維持されるべきです。
- ランニングウォッチの「疲労度」が急激に上昇している:
- 高性能なランニングウォッチには、心拍変動などから体の疲労度や回復度を判定する機能が搭載されています。この数値が通常よりも異常な速度で「疲労」側に傾いている場合、体が想定以上の負荷を強いられていると客観的に判断できます。
❌なぜ陥る?マラソン初心者がオーバーペースになりやすい心理と要因

マラソン初心者がオーバーペースという落とし穴に陥ってしまう背景には、体力的な問題だけでなく、レース特有の心理的な要因が深く関わっています。冷静な判断力を失わせる、主な原因を見ていきましょう。
レース前の高揚感や緊張感に流される
レース当日は、独特の雰囲気と多くの観衆の応援、そしてスタートラインに立つことへの高揚感や緊張感が最高潮に達します。この非日常的な興奮状態は、冷静にペースを管理しようという理性的な思考を麻痺させます。
「練習の時より調子がいい気がする」「体が軽く感じる」といった、根拠のない自信が生まれ、最初の1kmのペースが設定より速くなってしまうのです。このスタートダッシュのツケは、必ず後半に重くのしかかります。
「周りにつられてしまう」集団走行の心理的影響
スタート直後、多くのランナーが一斉に走り出すと、初心者は無意識のうちに周囲のペースに引きずられてしまいます。
特に、自分より速いランナーの集団にいると、「自分もこのペースで走れるのではないか」「ここで離されたくない」という心理が働き、本来の体力以上のスピードを出してしまいがちです。集団で走ると風の抵抗が減るなどのメリットもありますが、自身の目標ペースを見失う最大の要因となります。
体力・筋力不足を根性や勢いでカバーしようとする
マラソンに慣れていない初心者は、後半の極度な疲労を経験したことがありません。そのため、レースの序盤でペースが速いと感じても、「まだ大丈夫」「根性や勢いで乗り切れるだろう」と安易に考えてしまいがちです。
しかし、マラソンは計画的なエネルギー管理が全てです。特に体幹や脚の体力・筋力不足がある場合、無理なペースはフォームの崩壊と急激な消耗を招き、精神論ではカバーできない物理的なリタイアへとつながってしまいます。
🛡️安全を最優先!オーバーペースを回避し「完走」に導く対策

オーバーペースを回避し、安全に、そして確実に完走するためには、感情論ではなく具体的な「対策」を講じることが必要です。ここでは、初心者が今すぐ取り組めるペース設定の基本と、体の土台を整える方法を解説します。
練習で身につける!安全なペース設定の基本
レース本番で冷静なペース管理を行うには、日頃の練習で「自分の適正ペース」を体に覚え込ませることが鍵となります。
- 「楽に会話できる」ペースを体で覚えるトレーニング
- 最も安全で持続可能なペースは、隣のランナーと「笑顔で簡単な会話が続く」レベルのスピードです。このペースを体感し、「このくらいの心拍数の感覚なら楽に長く走れる」という感覚を養いましょう。これがあなたの基本的なマラソンペースの基準となります。
- レースの距離から逆算した目標ペースの明確化と練習でのシミュレーション
- 漠然とした目標ではなく、レースの距離(例:フルマラソン)と目標タイムから、1kmあたりの目標ペース(例:7分00秒/km)を明確に設定します。その目標ペースをランニングウォッチで確認しながら、練習のロング走で忠実に再現するシミュレーションを繰り返してください。これにより、体が目標ペースを「楽なペース」として認識するようになります。
体幹を意識して「ペースの土台」を安定させる
ペースを安定させるには、ペースをコントロールする「体の土台」がしっかりしていることが不可欠です。
- 疲労の連鎖を断つ: 疲れてもフォームを崩さない体幹の重要性
- 体幹(お腹周りや背中)が不安定だと、疲れてきたときに体が左右にブレたり、猫背になったりしてフォームが崩れます。フォームが崩れると、無駄なエネルギーを使い、脚に余計な負担がかかるという「疲労の連鎖」が始まります。体幹は、この連鎖を防ぎ、最後まで効率的なフォームを維持するための要です。
- ピラティスを活用した「疲れにくい体幹安定ペース」の作り方
- 体幹トレーニングの中でも、ピラティスは深層部の筋肉(インナーマッスル)を意識的に使うことに長けています。これにより、ランニング中に自然と姿勢を保ち、着地の衝撃を体幹で吸収できる、「疲れにくい体幹安定ペース」の土台が作られます。
- ランニング中の体幹意識の仕方(呼吸と姿勢の連動)
- 走っている最中も、おへそを背中に引き寄せるように「腹筋の意識」を保ち、背筋を伸ばすことを忘れないでください。また、体幹を意識することで、深い腹式呼吸がしやすくなり、酸素を効率よく取り込みながら安定した姿勢で走ることができます。
✅まとめ:オーバーペースを避け、安全で楽しいマラソンライフを

この記事では、マラソン初心者が陥りやすいオーバーペースの危険性とその具体的な判断基準、そして安全に完走するための対策について解説しました。最後に、マラソンライフを長く、楽しく続けるために最も大切なことを再確認しましょう。
最も大切なのは「自分のペース」を知ること
マラソンは、他人との競争ではありません。自分自身との対話であり、設定したペースをどれだけ守り通せるかという自己管理のスポーツです。
レース本番で周囲の雰囲気に流されず、あなたの体が発するサイン(息切れ、心拍数、脚の感覚)を冷静に受け止めることが、オーバーペースを防ぐ最大の防御策です。日々の練習を通じて、「このペースなら最後まで走り切れる」という自分だけの最適なペースを確立してください。
体幹を整え、無理のないランニングで完走を目指そう
そして、ペースを安定させる土台となるのが、正しいフォームとそれを支える体幹です。
体の中心が安定すれば、余計な力を使わずに効率よく走ることができ、結果としてオーバーペースによる急激な疲労や怪我のリスクを減らすことができます。ピラティスなどを取り入れ、走るための体づくりにもしっかり取り組みましょう。
オーバーペースを回避し、安全で計画的なランニングを実践できれば、きっと目標の完走は達成できます。マラソンを一生の趣味として、安全に、そして心から楽しんでいきましょう!
まずはお気軽に!京都初の低酸素専門ジム「高地トレーニングスタジオSOLERA 京都四条烏丸店」で初回体験トレーニング受付中

「持久力を上げたいけど、どんなトレーニングが合うかわからない…」
「短時間で効率的に運動したい」
そんな方のために、SOLERAでは【初回限定・体験トレーニング】 をご用意しています。
酸素濃度を標高3,000m級の環境に設定した低酸素室で、あなたの目的に合わせた有酸素トレーニングを体験いただけます。
街中にいながら、高地合宿のような効果を安全に、効率よく。
初めての方でも安心して取り組めるよう、専門トレーナーが心拍数や負荷を丁寧に管理します。
実際の効果や身体の変化を、ぜひご自身で体感してください。
✅ 体験のお申し込みは、以下のいずれかから可能です!
📱 公式LINEから簡単予約
🌐 体験予約サイトから24時間受付中
☎ お電話でも受付中 → 075-205-5044
あなたの“本来のパフォーマンス”を取り戻す一歩を、SOLERAで踏み出してみませんか?
🏠 店舗情報
店舗名: 高地トレーニングスタジオ SOLERA 京都四条烏丸店
所在地: 〒600-8411 京都府京都市下京区水銀屋町620COCON KARASUMA3 階
最寄駅: 地下鉄烏丸線「四条駅」直結、阪急京都線「烏丸駅」直結
電話番号: 075-205-5044
営業時間: 平日 8:00〜21:00/土日祝 8:00〜19:00
定休日: 毎月5日・15日・25日
