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高地トレーニングでVO2max・心拍数はどう変わる?低酸素環境の仕組みと効果

2026.08.20

高地トレーニングや低酸素トレーニングに興味があるものの、「なぜ平地より心拍数が上がるの?」「週1〜2回でもVO2maxに意味がある?」「赤血球は増える?」と疑問を感じるランナーも多いでしょう。
低酸素環境では身体へ届く酸素が少なくなるため、同じような運動でも心拍や呼吸の反応が変化します。
ただし、低酸素トレーニングを行えば必ずVO2maxが高まる、赤血球が増えるとは言えません。
この記事では、低酸素環境で起こる心拍数の変化とVO2maxとの関係、週1〜2回で期待できる範囲、長時間の高地滞在との違いを研究データから整理します。

高地トレーニングで心拍数が上がりやすいのはなぜ?

高地トレーニングで心拍数が上がりやすいのはなぜ?

低酸素環境では、空気中から身体へ取り込める酸素の量が平地より少なくなります。
身体は酸素供給を保とうとして、呼吸や循環器の働きを変化させます。
その一つが、運動中の心拍数の上昇です。

酸素が少ないと心臓が拍動を増やして補おうとする

血液が全身へ運ぶ酸素量が低下すると、身体は心拍出量を増やして酸素供給を保とうとします。
Siebenmannらのレビューでは、急性低酸素環境では心拍数が増加することで心拍出量が高まり、低下した酸素供給を補う反応が起こると整理されています。
背景には、頸動脈などにある化学受容器が低酸素を感知し、交感神経活動を高める仕組みがあります。
そのため、通常酸素環境では楽に感じる運動でも、低酸素環境では心拍数や呼吸数が上がりやすくなる場合があります(Siebenmann C et al., Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 2017)。

「同じ速度=同じ運動強度」ではなくなる

低酸素環境では、平地と同じ速度やパワーでも身体への内部負荷が高くなることがあります。
Hopkinsらの研究では、急性低酸素下では同じ酸素摂取量で運動した場合でも、通常酸素環境より心拍数と心拍出量が高くなることが確認されました。
一方、運動強度をVO2maxに対する割合でそろえた研究では、低酸素下で速度や心拍数が低くなるケースも報告されています。
つまり、「低酸素なら必ず心拍数が何拍上がる」と一律には言えず、比較する基準によって反応は変わります。
低酸素トレーニングでは速度だけでなく、心拍数や自覚的なきつさも確認することが大切です(Hopkins SR et al., The Journal of Physiology, 2003)。

高地・低酸素トレーニングはVO2maxにどう関わる?

高地・低酸素トレーニングはVO2maxにどう関わる?

低酸素環境での運動は、通常酸素環境とは異なる心肺刺激を身体へ与えます。
そのためVO2max改善を報告した研究もありますが、すべての研究で通常酸素トレーニングより優れた結果が出ているわけではありません。

週2回の低酸素トレーニングでVO2max改善を報告した研究もある

Nakamotoらは長距離ランナー28名を対象に、週2回・6週間の間欠的低酸素トレーニングを検討しました。
その結果、低酸素トレーニング群ではVO2maxや換気性閾値などの改善が報告され、通常酸素環境で同様にトレーニングした群ではVO2maxの有意な改善は確認されませんでした。
また、別の研究でも週2回の低酸素トレーニングによって、VO2maxや持久系能力の改善が報告されています。
これらの結果から、週2回程度でも心肺機能に変化が生じる可能性はあります。
ただし、対象者数は少なく、トレーニング歴や強度によって結果は異なります(Nakamoto FP et al., Journal of Strength and Conditioning Research, 2016)。

低酸素だから通常環境よりVO2maxが上がるとは限らない

個別研究ではVO2max改善が報告されている一方、研究全体では結果が一致していません。
Dorelliらが35研究・524名を解析した2025年のシステマティックレビュー・メタ分析では、有酸素性の間欠的低酸素トレーニングは通常酸素環境での同様のトレーニングと比較して、VO2maxを有意に大きく改善しませんでした。
つまり、「低酸素環境で運動すれば平地より必ずVO2maxが上がる」と断定することはできません。
低酸素環境は、通常とは異なる酸素条件で心肺へ刺激を加えられるトレーニング方法の一つとして捉えるのが適切です(Dorelli G et al., Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 2025)。

週1〜2回でも意味がある?赤血球が増える効果とは分けて考える

週1〜2回でも意味がある?赤血球が増える効果とは分けて考える

低酸素トレーニングでは、「週1〜2回でも身体に刺激を加えること」と「赤血球量を増やすこと」は分けて考える必要があります。
短時間の低酸素運動と、何週間も高地に滞在する方法では身体への刺激量が大きく異なるためです。

週1〜2回は心肺への刺激として考える

週1〜2回の低酸素トレーニングは、赤血球を増やす目的ではなく、通常とは異なる酸素環境で心肺へ刺激を加える機会として考えるとよいでしょう。
Nakamotoらは、長距離ランナーが週2回・6週間の間欠的低酸素トレーニングを行った結果、VO2maxや換気性閾値の改善を報告しています。
ただし、週1回で同様の効果が得られる十分な根拠はなく、効果には個人差があります(Nakamoto FP et al., Journal of Strength and Conditioning Research, 2016)。

赤血球量の増加には長時間・長期間の低酸素曝露が必要

高地トレーニングというと「低酸素によって赤血球が増える」というイメージがありますが、30分程度の運動を週1〜2回行う方法と、高地に長時間滞在する方法は同じではありません。
Goreらが66研究・447名を解析したメタ分析では、赤血球量を有意に増加させるには、4,000mを超える高地でも2週間を超える曝露が必要と示されています。
また、Clarkらの研究では、標高3,000m相当の低酸素環境に1日約14時間、21日間滞在した結果、ヘモグロビン量が約3.3%増加しました。
赤血球やヘモグロビン量の増加を狙う場合、短時間運動とは比較にならない低酸素曝露量が必要です(Gore CJ et al., Medicine & Science in Sports & Exercise, 2013/Clark SA et al., European Journal of Applied Physiology, 2009)。

低酸素トレーニングでは心拍数をどう考える?

低酸素トレーニングでは心拍数をどう考える?

低酸素環境では平地と心拍反応が変わるため、普段のランニングで使っている速度や心拍ゾーンをそのまま当てはめる必要はありません。
大切なのは、その環境での自分自身の反応を確認することです。

平地のペースにこだわらず心拍と体感を確認する

低酸素環境では酸素供給量が減るため、普段より遅い速度でも呼吸が弾んだり、心拍数が上がったりすることがあります。
その状態で平地と同じペースを無理に維持すると、想定以上に負荷が高くなる可能性があります。
特に初めて低酸素トレーニングを行う場合は、速度よりも心拍数、呼吸、自覚的なきつさなどを確認しながら段階的に負荷を調整することが重要です。
胸痛、強い息苦しさ、めまいなど通常とは異なる症状が現れた場合は、運動を中止してください。

酸素濃度を管理した専門環境を活用する方法もある

SOLERAでは、標高3,000m級に相当する常圧低酸素環境を室内に再現し、酸素濃度を管理した環境でトレーニングに取り組めます
「京都で唯一の低酸素専門ジム」として、低酸素トレーニング専門の研修を受けたスタッフも常勤しています。
屋外の高地では標高や天候などによって環境条件が変化しますが、室内型の常圧低酸素環境では一定の条件で運動しやすい点が特徴です。
ただし、低酸素環境そのものがVO2max向上を保証するわけではありません。
目的や体力に合わせて、継続的なトレーニングの一つとして利用することが大切です。

まとめ|低酸素では心拍反応が変わるが、効果はトレーニング条件で異なる

まとめ|低酸素では心拍反応が変わるが、効果はトレーニング条件で異なる

高地・低酸素環境では身体へ届く酸素量が少なくなるため、身体は心拍数や心拍出量を増やして酸素供給を補おうとします。
そのため、通常酸素環境と同じような運動でも心拍や呼吸の反応が変化する場合があります。
一方、低酸素下では最大運動時のVO2maxそのものは一時的に低下するため、平地と同じ速度や数値だけで運動強度を判断しないことが重要です。
週2回程度の間欠的低酸素トレーニングでVO2maxや換気性閾値の改善を報告した研究はありますが、2025年のメタ分析では通常酸素環境での同様のトレーニングに対する明確な優位性は確認されていません。
また、赤血球やヘモグロビン量の増加には、週1〜2回の短時間運動ではなく、1日12時間以上を数週間といった長時間の低酸素曝露が必要と考えられています。
低酸素トレーニングは「短時間で赤血球を増やす方法」ではなく、通常とは異なる酸素条件で心拍や呼吸の反応を確認しながら心肺へ刺激を加える選択肢の一つです。
SOLERAでは、酸素濃度を管理した常圧低酸素環境でトレーニングに取り組めます。
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まずはお気軽に!京都初の低酸素専門ジム「高地トレーニングスタジオSOLERA 京都四条烏丸店」で初回体験トレーニング受付中

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所在地: 〒600-8411 京都府京都市下京区水銀屋町620COCON KARASUMA3 階
最寄駅: 地下鉄烏丸線「四条駅」直結、阪急京都線「烏丸駅」直結
電話番号: 075-205-5044
営業時間: 平日 8:00〜21:00/土日祝 8:00〜19:00
定休日: 毎月5日・15日・25日

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